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*2018年8月13日加筆修正 自律と自立の違いについて調べてみると、それを適切に説明できているページはほとんどなかった。それどころか、間違っていると言わざるをえないものばかりだった。ここに、あくまでも自分としてこれが好ましいと思える定義をまとめてみた。
自律と自立の辞書的な意味
どこがどう違うのか議論に入る前に、まずは辞書的な意味を知っておかねばならない。 [table id=7 /]自律は自立の上位概念は間違い
自律と自立の違いについて考察した記事のほとんどが過ちを冒しているのが、自律を自立の上位概念として捉えてしまっていることだ。 そう捉える限り自律の概念を正しく理解することはできない。これはまったく逆である。 自律を自立の上位概念と捉えた場合の自律と自立の定義はこうだ。果たしてそうだろうか? 辞書では、他からの支配や制約を受けずに自分自身の規範に従って行動するのが自律であるとしているのに、他との関係性の中で自分を律して行動することができるのが自律というのは、どこか違和感を感じる。
- 自律は共生を前提にしているが、自立は共生を前提にしていない。したがって、自立は利己的で自律は利他的である。
- 自立は他はどうあれ自己流を貫くのに対し、自律は他との関係性の中で自分を律して行動することができる。
- ハイハイをしていた赤ん坊がやがてみずからの2本の脚で立ち上がる。これが「自立」である。そして自分の脚で立った後、今度は自分の意志のもとに方向づけして進んでいく、これが「自律」である。
自立と自律は異次元のものではないだろうか。
自立していても自律していない人もいれば、自立してないが自律している人もいる。
自立は意思と行動で、自律は自己技術である。