稽古

【長寸抜刀術】2尺5寸1分/赤松太郎兼嗣斬り初め/斬法稽古20170906

【読了の目安 : 3 分】

何度も書いているが、金山剣術稽古会に出るようになってわたしの斬法(きほう)は飛躍的に向上してきている。斬法により斬法が進化するのではない。わたしの場合、剣術と杖術、抜刀術や殺陣(立廻り)、キックボクシングや筋トレもすべて斬法を進化させるために行っている。

その結果は火を見るより明らかであるから、わたしの仲間たちは各人それぞれの課題に応じて三味線を習い始めてみたり、他流の稽古をしてみたり、ダンスやストレッチ、などなどジャンルにとらわれず様々な習い事を同時並行的に始めている。

ジャンルがてんでバラバラであるが、すべては自分の理想の一太刀を目指している。目的は一つ、方法は色々。

居合、剣術、抜刀術には実に様々な流派や様式があり、こと真剣を使って実際に斬る人種というのは一種独特なところがある。いや、斬る人が独特なのではないかもしれない。真剣を使わない人、使ったことがない人、斬らない人、斬ったことがない人が独特なのかもしれない。

斬る人は斬れない人を信じない。斬れない人が何を言おうが意に介さないところがある。つまり、斬れるということは一つの答えである。斬る技であればどんな刀法・刀術であれ、斬れないとならない。もし正しい刀法・刀術で刀を運用して斬れないのであれば、それはなにかが間違っているということだ。

したがって斬れない人がいかに「こうやって斬る」と説いたところで誰も信用しないというわけだ。

さて、斬法を追求し、そのために役立ちそうな、もしくは課題の解決に繋がりそうな様々な武術稽古を通じて、次のステップに進むために長尺の刀による抜刀術稽古の必要性を感じていたところで幸運に私の元にやってきた赤松太郎兼嗣(平成29年初旬鍛下し)2尺5寸1分。

日本刀とは不思議なもので、所有者を選ぶ気がする。私の一番の愛刀は無銘の備前刀(室町後期)と備州長船(室町中期)、備後三原(南北朝時代)いずれも古刀であるが、手にした瞬間、神通力ではないが、ビビビッと来るものがあった。

今回のは現代も現代、ついこないだ鍛え下ろされたばかりの赤松太郎であるが、稽古のためのスペックを考えると古刀でそれを求めることはまず不可能であったので、注文打ちしてもらうしかないと考えていた。

赤松太郎は斬る人には特に人気のある一派であるが、今回の長尺刀は斬ること以上に(斬れることは当たり前として)、抜く力を養成するものとして、つまり、重くて長くて抜きにくいものである必要があったので、その条件はオールクリアだ。こういうことってあるのだ。

技術向上、業前進化の途中で使用する道具の難易度がランクアップしていくのはよくあることだ。わたしはもともとパワータイプであったから力に頼らない剣を目指すためにいまでも細くて薄くて柔らかい華奢な刀を好んで使っている。その御蔭でめったに刀を曲げることがなくなり、正確無比な太刀筋を実現できるようになってきたように思う。

ただし、斬ることに関しては難易度の高い刀であっても、抜くことに関しては有利で難易度の低い刀ということができる。もっとも、斬るのが難しい刀を用いて抜き打ちで斬るためには、抜き打ち、すなわち抜刀術自体を進化させていかねばならないからそこは意識的に稽古してきたつもりであるが、さらなる高みを目指すために、抜きにくい刀で抜く、ということを新たな課題として設定したわけだ。

課題を明確にして願うと思いは叶うのだ。

前段が長くなったが下の動画が斬り下しの映像である。

これだけ長いしかも斬れる真剣で抜き打ちするとなると、普段から真剣を扱っている者にとっても手汗足汗が止まらなかった。

抜くのが主眼の稽古であるから斬ることに関しては目をつむってもらいたい。重量のせいもあるが運刀も遅いし正確性や美しさに欠ける。

 

なんとか抜けた、なんとか抜いたという感じ。

しばらくこれで稽古してごく自然に操れるようになりたい。

引き続きの稽古対象。

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